半導体が強め!目先は過熱感あっても今年は強気?

記載内容:アドバンテスト、信越化学、東京エレクトロン

半導体が強めだった

欧米銀行の信用不安が広がっていますが、先週の半導体関連は比較的に強い結果となりました。もう少し信用不安ネタは続くかもしれず予断を許さない展開はありそうに思います。ということで、一部の大きく値を上げた半導体銘柄から、まだ上がりきってなさそうな銘柄にシフトしておくのも良さそうに思います。

 

過熱感がありそうな銘柄も

週足でチャートを見ると、移動平均線乖離率とRSIで過熱感が出てきそうなのは下記などでしょうか。

アドバンテスト

26週移動平均線乖離率:これまで40付近が頭打ちのようですが、現在29となっています。

RSI:買われ過ぎ水準と言われる70を超えて75.63です。

 

信越化学

26週移動平均線乖離率:現在18.8と、2020年末〜2021年初めの水準以来の高さです。

RSI:買われ過ぎ水準と言われる70に迫る69.81となっています。

2銘柄とも長期的には上昇基調だと思うのですが、グランビルの法則でいう「売り④」っぽくなるのか注目しています。更に状況が進んで「買い②」という買いチャンスが来たときの準備はしておきたいと考えています。



東京エレクトロン
一方で、東京エレクトロンは半導体関連銘柄のど真ん中でありながらも比較的上昇が遅れていそうに思います。米国利上げが一服してドル円が円高になっても、業績への為替影響が軽微なのも良さそうに思います。

26週移動平均線乖離率:現在13.7と、2020年末〜2021年初めの水準より低めです。
RSI:買いシグナルと言われる50上抜きからの59.89となっています。

 

金融相場の到来は近い?

次回FOMCは5/2(火)〜5/3(水)で、利上げ無しで据え置きという見方が大勢のようです。4月いっぱいは金融相場の到来は近いという「期待」が膨らむかもしれません。これだけでも半導体関連には追い風になりそうですが、今年は更にシリコンサイクル的にも上昇期待できそうに思います。以下では半導体景気目安としての製造装置投資額と、SOX指数の関係について見てみます。

 

シリコンサイクルでは上昇ターン?

半導体関連銘柄の株価は、前工程製造装置の需要ピークから下がり始め、需要ボトムが確認される前には上昇している傾向がありそうです。下図にて、前工程製造装置の投資額変化率(前年比)を棒グラフ、SOX指数変化率(前年比)を折れ線グラフとして示しました。

2019年の投資額は前年比マイナスでしたがSOX指数は前年比+60%です。なお、2019年時点で翌年の投資額回復はSEMI (Semiconductor Equipment and Materials International:国際半導体製造装置材料協会)に予想されていました。

SEMIが先週発表した世界の半導体前工程製造装置の投資額の予想によれば、2023年は前年比22%減、翌2024年は2023年比+21%に回復するとのことです。この現在の状況は2019年とよく似ているように思えるので、今年のSOX指数の動きも2019年と同様に上昇となるのか注目しています。(2023年と2019年の類似については年初の記事でも書いています。)

ynark.hatenablog.com

ということで、トレードとしては半導体関連の目先の過熱感を警戒しておこうと考えていますが、投資として1〜2年単位の時間で考えるのであれば多少の下げはあまり気にしなくても良いかな?と思います。

 

3〜4年先は警戒?

ただし、シリコンサイクル的には2025年~2026年あたりは下落のターンになるかもしれません。こんなに半導体工場の建設ラッシュが続いたら、2~3年後の需給バランスどうなることやら…?まだまだ先の話ですけど。

今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。

※当ブログでは個別銘柄についての記載がある場合がありますが投資やその他の行動を勧誘、推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。