決算通過で下げた半導体関連、調整一巡で再び高値を目指せる?

半導体関連、決算後に大きく下落したものも

今回の決算シーズンでは、決算通過で大きめに下げる半導体関連がそこそこあったと思います。例えばASML(-7.09%)やTSMC(-4.86%)、日本株ではアドバンテスト(-7.29%)やSCREENホールディングス(-12.24%)などです。

では4月中旬に決算発表があったASML、TSMCの株価が現在どうなっているかというと…

ASML

日足で、25日75日200日移動平均線決算を併せて示します。決算(Eのマーク)直後の下げから更に下落しましたが、Wを描きつつ戻し気味の様子です。25日移動平均線の上まで回復しています。

 

TSMC

決算後の下げはなんだったのか?というほどに株価は戻しています。4月の売上がかなり高かったのもあってか5/10(金)は大きく上昇しました。史上最高値も狙えそうな勢いです。

まあ、TSMCはそんなに下げる決算内容ではないのでは?という印象でしたが。半導体関連はスピード違反と言われるくらい上げていたので、強烈なポジティブサプライズがなければ売っておけ!みたいな感じだったのでしょうか?SCREENも決算翌日に-12%というのは、決算内容から見てやり過ぎの印象ですが。以下、SCREENと東京エレクトロンを見ていきます。

 

SCREENホールディングス

決算発表内容(5/9)
先期経常実績:942.79億円
(IFISコンセンサス+2.9%)

今期経常予想:1,000億円
 (IFISコンセンサス-2.1%)

先期は予想以上で、今期もほぼ予想通りなのでは?と思いましたが、決算受けて株価-12.24%と大幅下落でした。今期経常なんてキリ良く1,000億円にしたらコンセンサス-2.1%ってだけなのでは?って思いましたけど…。SCREENはDRAM向け比率が少なめなので強烈なDRAM需要の恩恵を受けにくいとはいえ、それは予想通りではないでしょうか。

あとは、東京エレクトロンの決算発表を控えた週末だったので買いにくかったのもあるかもしれません。

株価位置
株価を週足で見てみます。縦軸は変化率を見るために対数表示として、26週52週移動平均線を表示しています。また下段には26週移動平均線との乖離率を示しました。26週移動平均線との乖離率を見ると、2月は80%超えというとんでもない勢いだったのが今では1.3%となっています。昨年8月〜10月の調整時も26週移動平均あたりで止まったので、今回もここのあたりで止まるかな?なんて思いました。言ってみれば、調整一巡したかなと。ここから再度上昇できるのか注目しています。また5/10(金)は東京エレクトロンの決算発表があったので、週明けはその影響も受けるかと考えています。

 

東京エレクトロン

決算発表内容(5/10)
先期経常実績:4,631.85億円
(IFISコンセンサス+0.9%)

今期経常予想:5,840億円
(IFISコンセンサス-2.7%)

自社株買い:0.8%相当

東京エレクトロンも今期コンセンサスにわずかに届かずという結果ですが、自社株買いも併せて発表されました。会社側は自社株買いについて「総還元額を考慮」、また自社株買い実施するのは株価が高いのでは?という質問に対して「将来的な企業価値の向上は見込める」とのコメントがありました。株価の上値はあると考えていそうに解釈できるコメントなので、株価にポジティブかなと思います。

株価位置
前述のSCREENと同様に週足で見てみます。決算発表後の反応は週明けになりますが、ここも既に26週移動平均線との乖離率は下がっており、調整一巡は近いかなと思いました。

TSMCの4月売上が大幅増加していたことや、熊本がTSMC第3工場の誘致に向けて夏ごろ協議というニュースもありましたし、週明け上昇できるのか注目しています。

なんにせよ2025年くらいまでは半導体製造装置関連は上昇基調かと考えているので、26週&52週移動平均線が上向きなら移動平均線にタッチするあたりで買い増ししておけばいいかな、くらいに考えています。

 

今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。

 

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