米国市場でAMAT大幅下落!日本の半導体製造装置は…?

アプライド・マテリアルズが決算受けて大幅下落

米国の半導体製造装置大手、アプライド・マテリアルズ(以降AMAT)の株価が決算発表後に-9.20%と大幅に下落しました。週明けの日本市場でも半導体製造装置関連が下げて始まりそうですが…AMATと東京エレクトロン、SCRENの決算内容や会社コメントなどを見ておきます。

AMAT 24Q4決算発表時のガイダンス
25Q1売上予想:前四半期比+1.5%

HBM向けのTSV(though-silicon via)用装置なども手掛けておりAI関連に乗れていそうかなとも思っていましたが、会社発表の25Q1売上予想が弱めということで決算発表翌日の株価は-9.20%と大幅下落となりました。アフターでは+0.34%でしたので、週明けに回復できるのか気になるところです。25Q1売上が弱めといっても市場予想に対して-1%程度だったとのことですので他要因があるようにも思いますが…11/15(金)はOpExだったりと。

11/15(金)のSOX指数は-3.42%、指数構成銘柄も全てマイナスで前工程製造装置関連は大きめのマイナスとなっています。

AMAT:-9.20%
LRCX:-6.33%
ASML:-4.95%
KLAC:-4.73%

11/15(金)の日本市場がオープンする前にAMATの決算発表があって、11/14(木)のアフターで既に大幅下落していたにも関わらず、当日の日本市場では半導体製造装置、特に前工程関連が結構なプラスだったのはなぜなんだぜ?という感じですが。単なるショートカバーで片付けられるのでしょうか。

日本の半導体製造装置 11/15(金)終値
東京エレクトロン:+1.32%
SCREEN:+5.20%
KOKUSAI:+4.23%

そうはいっても、11/15(金)の米国市場の結果を踏まえると週明けの日本市場でも半導体製造装置関連が大きく下げて始まりそうです。ADRでは東京エレクトロンが-4.06%、円換算で21,394円と大きく下がっています。

東京エレクトロンやSCREENの決算発表を見るとAMATよりもかなり良さそうに思ったりしますが…ということで以降では東京エレクトロンとSCREENの決算内容や会社コメントのおさらいをしていきます。

 

東京エレクトロン

半導体製造装置売上
下期売上予想:上期比+16.3%
通期期売上予想:前年比+31.1%
来期売上予想:WFE市場成長を上回る2桁%の売上成長

AMATの四半期予想と比較すると、かなり良い数字に見えます。手がける製造装置は幅広い工程をカバーしており、前工程だけでなくテスト、組立もあります。

中国向けは今後30%程度になるとの見込み(25Q1:49.9%→25Q2:41.3%)とのことです。最先端プロセス向けの高付加価値製品で高い利益率がキープできる見込みとも。(中国はいい値段で買ってくれることもあって中国向けは利益率が高かったが、中国比率が下がっても高い利益率をキープできるとのこと)

チャートで考える下値目処
下図は月足で、48ヶ月移動平均線とその乖離率を示しています。48ヶ月移動平均線をサポートラインと考えると、20,322円あたりが下値目処になるように思います。あの決算内容、自社株買いもあるというのに、ここを大きく下抜けるとシナリオは変わってきそうですが。

 

SCREENホールディングス

半導体製造装置及びポストセールス
下期売上予想:上期比+6.6%
通期期売上予想:前年比+13.3%
来期売上予想:WFE市場成長を上回る2桁%の売上成長

東京エレクトロンほどではありませんが(東京エレクトロンは前年にメモリ不況で売上がかなり落ちた反動もあります)、こちらもAMATの四半期予想よりかなり良さそうな数字です。

中国のローカライズが…と聞くけど
中国が洗浄装置をローカライズするから売上が落ちると予想するレポートを見たりしますが、中国がやろうとしている洗浄機はバッチ式です。バッチ式とは、複数ロット(1ロット25枚を2ロットとか)まるごと薬液や純水に漬ける方式です。一度に複数枚処理できますが異物の再付着などの問題があります。

ウェハ上の不良品位置が、ウォーターマーク(液が垂れた跡)のように見えたりすることも…(うっ頭が)

ArF以降の微細化が進んだ現在では、SCREENの売上比率は枚葉式が80%と主力になっています(微細プロセスは異物に敏感)。バッチ式で一部シェアを取られたところで、複雑な機構で利益率も高そうな枚葉式が主力である以上は影響軽微かと個人的には考えました。なお、2024年はシェアアップしていると会社コメントが出ています。

中国でのシェアについては、SCREENからこのようなコメントも出ています。
中国での成熟ノード半導体は、 BEOL (バックエンド:メタル配線などの工程)より(SCREENが得意な)FEOL(フロントエンド:素子など形成する工程)のプロセス比率が高いことも、シェア拡大要因になろう。

ということで、中国ローカライズ影響を煽り過ぎるのはどうなんでしょう?

中国が7nmプロセス製品開発というのもありましたけど、そもそもArF液浸でのマルチパターニングによる微細化は10 年以上前からある技術で、EUVでないとコスト的に厳しいってことなので市場競争力には疑問符がつきそうに思いますが。

チャートで考える下値目処
下図は日足です。8/5(月)の暴落時の安値が9,000円ですが数字としてもキリが良く、まずはこのあたりが意識されそうに思います。ただ、8/5(月)安値を下回っている銘柄もいくつかあるので…ここを下抜けると厳しいかもしれません。

 

tradeは順張り、investは逆張り

investとしては今後の見通しが良さそうな半導体製造装置関連を安い時に買いたいと考えていますが、答え合わせまで数ヶ月〜半年くらいかかるかもしれません。半導体関連は1年程度下がり続けることもあるので。半導体装置だけを集中して買うというのではなく、他セクターで上がった分を売却しつつ、ポートフォリオの一部として値が下がったところを買っていくスタイルでいこうと思っています。そして、短期目線のtradeではショート含めて柔軟に対応していく場面もあるかなと。

 

今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。

 

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