2025年まで半導体関連は強い?と考える理由

シリコンサイクルとSOX指数

半導体市況は約4年で好景気から不景気のサイクルを持つ、いわゆるシリコンサイクルがあることが知られています。前工程製造装置投資額の前年比変化率(SEMI予想 2023.12.12)とSOX指数の前年比変化率を下図に示します。投資額の変化率は4年サイクルになっていることがわかります。また、このシリコンサイクルとSOX指数の変化率には下記のような関係がありそうです。
・投資額変化率(前年比)が下がると、SOX指数が大幅下落
・投資額が前年比マイナスの年は、SOX指数が大幅上昇

2024年は「前年に投資額がマイナス成長となった翌年」という意味で2020年と同様になるでしょうか?そうなるとSOX指数の続伸に期待してみたいです。なお、SOX指数の月足は下図となります。

月足(縦軸対数)
MACD、MACDストラテジー(買いシグナル: MacdLE、売りシグナル: MacdSE)を表示

目先は半導体関連は急騰しているので多少の調整はあっても良さそうですが、年単位で考えるとまだ伸びる?なんて考えています。また、このような過去の傾向からだけではなく、2024年〜2025年はDRAMが大きく伸びる状況になるのでは?という予測も先々の半導体関連について強気スタンスを取る材料として考えています。

 

DRAM関連は2025年頃まで強い?

特にAI向け高性能メモリのHBM関連の伸びが大きそうに思います。HBM3eが2024年2Qに量産予定ということもあるのか、HBMの生産数は2023年→2024年で8倍になるとの予想もあるようです。※NVIDIAのA100、A800に搭載されているのはHBM2eで、2025年発売予定のNVIDIA GB200には次々世代のHBM3eが搭載される予定

そして、SEMIによれば2024年はまだメモリ生産能力拡大が限定的であり、2025年は大きく伸びるとの予測とのことです。

これらから考えると、半導体関連銘柄は2025年くらいまで業績の伸びが期待できるかな?と思います。以下、個人的に注目している銘柄を見てみます。

 

東京エレクトロン

SCREENなどと比べるとメモリ向けが多い前工程製造装置銘柄です。KOKUSAIエレクトリックもメモリ向けが多いのですがこちらはNAND向けが40%以上、DRAM向け20%程度です。NANDはまだ厳しい展開が続くかな?と考えて、ここでは東京エレクトロンをピックアップしてみました。

決算説明会動画や資料を見ると、HBM向けウェハボンダーが「想定以上の伸び」とコメントあります。前工程製造装置銘柄の中でもAIとの関連性が高い銘柄かと思い、AIの流れに乗れるか注目しています。次に株価チャートを見てみます。

日足を見ると、決算発表後に大きくギャップアップしています。このギャップより下がると嫌な感じもしますが、前述のように半導体関連は年単位で強気というスタンスなので、月足でMACDデッドクロス発生(MacdSE)などの売りシグナルが出るまでは強気継続と考えています。

日足
MACDを表示

月足(縦軸対数)
MACD、MACDストラテジー(買いシグナル: MacdLE、売りシグナル: MacdSE)を表示

 

アドバンテスト

SEMI予想(2023.12.12発表)では、テスト装置は2024年に+13.9%、2025年に+17%と高めの成長予想となっています。2024年の伸びは前工程製造装置の+2.8%と比べて大きめです。日足では順調に上げおり高値感も警戒されそうですが、こちらも月足でMACDデッドクロス発生などの売りシグナルが出るまでは強気継続と考えています。

 

日足
MACDを表示

月足(縦軸対数)
MACD、MACDストラテジー(買いシグナル: MacdLE、売りシグナル: MacdSE)を表示

今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。

 

※当ブログでは個別銘柄などについての記載がある場合がありますが投資やその他の行動を勧誘、推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。