決算シーズン序盤に情報収集→関連銘柄を狙う
既に決算を発表した銘柄の内容が、同業種の銘柄にも当てはまるということがあります。また風が吹いたら桶屋が儲かるみたいな感じになりますが、ある銘柄が好業績だった場合にその関連銘柄も好業績だったということも考えられます。そこで今回は決算発表を済ませた銘柄の情報をベースにして、好業績になっていそうな関連銘柄を探っていきます。
セクター：半導体製造関連
(1) 先行銘柄：大阪有機化学 ＜4187＞ [決算：4/2(金) 済み]
フォトレジストの材料を手がけるメーカーです。
決算とその後の株価
9-11月期決算内容：経常損益はコンセンサスを33.8%上回る。
通期見通しは据え置き、保守的な印象あっても決算翌日の株価は大きくギャップアップ。現在は少しダレるも窓埋めには至らず。
決算資料からの情報
・電子材料事業セグメントの利益 前年同期比+40.5%
・ArFレジスト用原料の販売が引き続き好調だった
ということから、フォトレジスト関連銘柄に注目します。
テーマ：フォトレジスト
関連銘柄 (決算日順)
・4/26(月) JSR ＜4185＞
・4/28(水) 信越化学工業 ＜4063＞
・5/11(火) 東洋合成工業 ＜4970＞
・5/12(水) 東京応化工業 ＜4186＞
この中でも私が特に注目しているのが東京応化工業です。フォトレジストのシェアが世界首位級ということもありますが、前回決算発表時の資料によると業績予想の前提条件としている想定為替レートが1ドル100円となっています。1-3月期のドル円といえば106~107円程度だったので、為替影響による業績上振れがあることになります。更にTSMCの決算発表内容から考えても出荷数が上振れしていそうな気がします。
(2) 先行銘柄：ディスコ ＜6146＞ [決算：4/22(木) 済み]
決算とその後の株価
経常損益+40%(前年同期比)、コンセンサスを6.5%上回る好業績。
決算前の4/6(火)に売上高と出荷額について速報が開示されていたことで、決算前に好業績は株価に織り込まれて決算翌日の終値は-0.4%とあまり大きな動きなし。
ディスコはダイサー、グラインダーのメーカーですが、以降の製造工程で用いる部材の売上も好調だったのでは？という連想で同業種ではなく関連性が高いテーマを選定してみました。なお、半導体製造工程としてはダイシング以降はざっくり下記です。
ダイシングしてチップにする
↓
チップをリードフレームに付ける
↓
チップとリードフレームをワイヤーなどで接続する
↓
封入樹脂でモールド(包む)する
↓
リードフレームにめっきする
↓
リードを切ったり形を整える
↓
よく見る黒い封入樹脂からリードが出ている、半導体製品の見た目になる
業績が良い工程の前後も同様に業績良いでしょうから、製造工程がわかると注目銘柄の幅が広がると思います。半導体製造工程については下記書籍がわかりやすいです。またEUVなどの先端技術についても記載ありますので、半導体セクターへの投資を考えている方には面白いと思います。
テーマ：リードフレーム
・4/27(火) 新光電気工業 ＜6967＞
※4/20(火)に営業利益上方修正(+24.6%)開示済み
テーマ：封入樹脂
・5/13(木) 昭和電工 ＜4004＞
・5/17(月) 住友ベークライト ＜4203＞
今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。
※当ブログでは個別銘柄についての記載がありますが投資やその他の行動を勧誘、推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。
