アプライドマテリアルズ(米国) <AMAT>、好決算でも株価下落!半導体製造装置銘柄どうなっている?

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記載銘柄:アプライドマテリアルズ (Applied Materials, Inc. ) <AMAT>、マイクロン・テクノロジ (Micron Technology, Inc.)<MU>

アプライドマテリアルズ (Applied Materials, Inc. )<ティッカー:AMAT>は売上高世界一の米国の半導体製造装置メーカーです。手掛ける工程もかなり幅広くなっています。日本時間8/20(金) AM5:00に3Q決算発表しました。決算発表の内容と株価の動き、今後の動向について見てみます。

 

決算内容

3Q決算発表内容

EPS
・3Q実績:$1.90
 (コンセンサス+7.3%)
・コンセンサス:$1.77

売上
・3Q実績:$62.0億
 (コンセンサス+4.3%)
・コンセンサス:$59.4億

EPS、売上ともにコンセンサス以上となっています。


4Qガイダンス

EPS
・会社予想:$1.87~2.01
・コンセンサス:$1.81

売上
・会社予想:$60.8億~65.5億
・コンセンサス:$60.4億

4QガイダンスもEPS、売上ともにコンセンサス以上です。東京エレクトロン同様に強気な内容だと思います。

以下では、コンセンサス以上の実績とガイダンスとなった決算発表を受けての株価の動きを見てみます。

 

株価の動き

下記は日足チャートです。ボリンジャーバンド(20日移動平均、±2σ)、RSIを表示しています。決算翌日8/20(金)の株価は高く始まりましたが、そこからダラリと下げて終値:$127.20 (-1.55%)となりました。地合いは良かったので(ダウ平均、ナスダック、S&P500、SOX指数の全てプラス)、いわゆる材料出尽くしの売りといわれるものでしょうか?

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ボリンジャーバンド-2σ付近です。RSIは売られ過ぎの30に近づいて7月安値より低くなっています。今後ボリンジャーバンドに沿った下落継続となるのか、反発あるのか注目しています。

 

その他、半導体関連銘柄の値動きは?

その他の半導体製関連銘柄について、米国8/20(金)の値動きは下記です。好決算だったNVIDIAの続伸が目立ちますが、半導体製造装置関連が弱めだった様子です。

・エヌビディア
 NVIDIA Corporation
 <NVDA>:+5.14%
 GPUメーカー、好決算で株価続伸

・ラムリサーチ
 Lam Research Corporation
 <LRCX>:-1.94%
 前工程製造装置メーカー

・ASML(オランダ)
 <ASML>:+0.85%
 露光装置メーカー、EUV露光装置は寡占状態

・KLAコーポレーション
 KLA Corporation
 <KLA>:-0.74%
 ウェハ検査装置メーカー

・テラダイン
 Teradyne, Inc.
 <TER>:-0.57%
 テスター、アドバンテストの競合

TSMC(台湾)
 <TSM>:-2.17%
 世界最大のファウンド

・マイクロン・テクノロ
 Micron Technology, Inc.
 <MU>:-0.07%
 メモリメーカー

関連銘柄のチェックには業界地図が便利です。最新号の2022年版が8/26(木)発売予定となっています。

 

DRAMスポット価格が株価材料?

最近の半導体関銘柄の下げに関係しそうなのが、DRAMスポット価格上昇が停滞している件です。先週、モルガンスタンレーDRAMのスポット価格の上昇が止まったことを材料にメモリ大手のマイクロン・テクノロジ(米国)の格付けをオーバーウェイトからイコールウェイトへ下げました。その後、マイクロンの株価は8/12(木)から大きく下落しています。下記は日足チャートです。ボリンジャーバンド(20日移動平均、±2σ)、RSIを表示しています。

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ボリンジャーバンド-2σで止まったようにも見えます。RSIは売られ過ぎの30に近づいていますが、今後反発あるのか注目しています。

 

今後の動向を探る

DRAMスポット価格は半導体製造装置銘柄の値動きの材料にされることが多く、価格の上昇が停滞したり下げたりすると半導体需要がピークアウトしたと騒がれる印象です。ただし、下記のようにDRAM需要にポジティブな材料があると思っています。今後のDRAMスポット価格も注視していきたいと考えています。

・今後、DDR4から新規格DDR5への移行が進みそう(秋頃に発売?)
・iPhone13の発売がそろそろか
・年末商戦に向けた需要増

なお、日々のDRAMスポット価格はDRAM eXchangにて見ることが出来ます。ただしグラフなどは有料会員のみです。また日経新聞の商品主要相場欄にある「半導体スポット」の項目に記載があります。

ここからは個人的な考えなのですが、海運運賃の高騰からも読み取れるように流通問題などもあってPCなどの組み立てが出来ず、DRMAの在庫がダブついたことでメーカーがスポット市場で売り捌いているのでは?と考えています。つまり、DRAM需要はピークアウトしたのではなく需要が先送りになっていると思っています。

 

まとめ

アプライドマテリアルズ<AMAT>は好業績、ガイタンスも強い
半導体製造装置関連はDRAMスポット価格を材料に軟調
 →DRAMスポット価格を確認して株価についていくのが無難
・年末に向けてDRAM需要が堅調になるかチェック

 

今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。
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