ジャクソンホール会議通過で米国株上昇!今後の日本株はどうなる?

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記載銘柄:SUMCO <3436>、フェローテック <6890>、東京応化工業 <4186>、アドバンテスト <6857>、信越化学工業 <4063>

テーパリング(量的緩和の縮小)の前倒しが言及されるのでは?と警戒されていたジャクソンホール会議が日本時間8/27(金) 23:00から実施されました。FRBのパウエル議長の発言内容は市場想定通りだったようでアク抜け、米国株は上昇してナスダック、S&P500は最高値を更新しました。日経平均CFDも27,862円(当日終値+221円 +0.8%)と上げています。
ジャクソンホール会議の内容確認と、今後注目していきたい日本株について考えてみます。

 

ジャクソンホール会議

米国ワイオミング州ジャクソンホールにて開催される、金融政策や世界経済などについてのシンポジウムです。これまでのジャクソンホール会議において、金融政策の変更について言及されたことがありました。今回はテーパリングの開始時期や内容についてどのようにパウエル議長がコメントするかが気にされていました。

 

パウエル議長のコメント

テーパリングについて下記コメントされています。
・年内開始が適当
・将来の利上げ時期の直接的なシグナルにならない
・雇用は明確に前進

テーパリングと利上げの関係が直接的でないということで、直ちに利上げにならないとの解釈から株式市場はリスクオンになったという流れです。年内のFOMCは9月21日〜22日、11月2日〜3日、12月14日〜15日ですが、9月か11月のFOMCでテーパリングの内容に触れてくるのではと思います。ここまで事前にアナウンスしてきているので、テーパリング内容を具体的に示したときに株価反応があるのか気になります。

また、パウエル議長の任期は22年2月までですが、再任となったらここまで市場との対話を上手くやってきたので株価にポジティブかもしれません。まだまだコロナ禍の最中ですので、混乱時期に議長を変えるか?と考えると再任の流れはあるように思います。

 

雇用統計での株価反応?

最近は雇用統計が良いとテーパリング時期が早まるのではという思惑で株価にネガティブでした。ジャクソンホールでの「テーパリングと利上げの関係は直接的でない」という発言内容を考えると、今後は雇用統計の良し悪しでの株価反応が薄くなるかもしれません。なお、今度の金曜:9/3(金)は雇用統計の発表がありますので、株価反応をチェックしておきたいと思います。 

 

日本株への影響は?

日本株は米国株の影響を大きく受ける(特に下げには強く反応する印象が…)ものなので、米国株が上がれば日本株も上がると考えて良いと思います。本記事の冒頭でも触れましたが、日経平均CFDはジャクソンホール後に27,862円(当日終値+221円 +0.8%)と上げています。金利が上がるとハイテクが売られるイメージですが、テーパリングが金利上昇と直接結びつかないということで米国市場ではハイテクが買われナスダックは史上最高値更新(+1.23%)となりました。また、最近冴えなかった半導体関連が伸びてSOX指数+1.96%とナスダック以上の上昇率となりましたので、週明けの東京市場でも半導体関連が伸びそうに思います。

 

冴えなかった半導体関連に注目

半導体関連は前回決算内容がコンセンサス同等以上と良くても日足チャートで25日移動平均線を下回っている銘柄が下記のようにいくつかあるので、それらが週明けに伸びるのか注目したいです。フェローテックなんて決算翌日はストップ高だったのに、現在は25日線をわずかに割っています。以下、日足チャートを確認しておきます。25日、75日移動平均線MACDを示しています。 

SUMCO <3436>
・4-6月期決算
 経常利益コンセンサス+1.1%

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フェローテック <6890>
・4-6月期決算
 経常利益コンセンサス+36.5%

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東京応化工業 <4186>
・4-6月期決算
 経常利益コンセンサス通り
自社株買い 4.31% (8/6~12/23)

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アドバンテスト <6857>
・4-6月期決算
 経常利益コンセンサス+8.1%

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信越化学工業 <4063>
・4-6月期決算
 経常利益コンセンサス+6.6%

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解散総選挙で株価上昇?

米国のテーパリングと話は変わるのですが、衆議院解散日〜投票日にかけて日経平均が上がるというアノマリーがあり、1972年以降の過去15回は全て日経平均が上昇しています。菅首相自民党総裁選で再選となったら10月上旬に衆議院解散を検討しているというニュースがありました。

解散総選挙アノマリーを考えると、9月に雇用統計などで株価が大きく下がった場合は良い押し目になるかと思っています。

 

まとめ

ジャクソンホール通過で米株上昇
金利上昇不安後退でハイテク買い
・冴えなかった半導体関連に注目
・選挙前の9月に下げたら押し目かも

今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。


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