半導体関連が強い!でも過熱感とか持続性はどうなのか?

記載銘柄:SUMCO、東京エレクトロン、東京応化

 

急騰した銘柄もあるけど、ここからどうなのか?

決算通過で株価上昇したものもありますが、なんと言っても米国CPI発表を受けてインフレ鈍化での利上げペース鈍化期待で、大きく上げた銘柄が多かった印象です。こうなると過熱感からの売りが心配になりそうです。

CPI前は買い持ちが決算で上げたらリスク回避で利確してきましたが、CPI通過した現状では「上げたから売る」というよりも「上昇の終わりを示唆するシグナルを察知したから売る」という方が良いかなと考えています。

逆のパターンで言うと「下げたから買う」よりも「下降の終わりを示唆するシグナルを察知したから買う」方が良い、というような意味合いです。

例えば、RSIを見ると買われ過ぎ水準とされる70を超えていたり、その直前まで上げているような銘柄も出てきました。ただし「強いトレンドではRSIが早く極値まで振れてしまうが、そのような時に買われ過ぎや売られ過ぎと見るのは時期尚早で、利益が取れるトレンドから早く降りてしまいかねない」という旨の記載が下記書籍にあります。RSIの売りシグナルとしての70下抜けや、他指標での売りシグナル(例えばMACDデッドクロスなど)を察知してから手仕舞いでも良いかなという感じです。また、売買シグナルについても下記書籍を参考にしています。

 

日足だけでなく週足、月足も

日米半導体銘柄のガイダンスを見ていると、半導体市況は2023年後半には回復見込みとしているところが多い印象でした。過去の傾向では、半導体銘柄は業績回復時期に半年くらい先行して株価が上がり始めることがあります(逆に、業績悪化が見える半年くらい前から株価が下がり始めることがあります)。今回は、既に業績回復を織り込み始めた時期に来たのか?前回記事でみた銘柄の日足の他、週足、月足チャートから長めの期間での上昇を示すシグナル有無を見ていきます。

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SUMCO

日足
・RSI=73.93
BB(ボリンジャーバンド)+3σを超える場面もありました。決算後、CPI通過後の上昇で大きく上げています。もう少し長い時間軸として週足を見てみます。

週足
週足でみると、買いシグナルがありそうです。
・パラボリック:陽転
・RSI:50上抜き
・MACD:0以下でのGC
 (ゴールデンクロス)
・上値抵抗線ブレイク

月足
続いて月足も見てみます。これも買いシグナルが出たり、出そうな印象だったりします。
・RSI:50上抜け
・MACDが0以下でGCしそう
・上値抵抗線ブレイク
コロナショック時期を除けば、SUMCOは月足のRSIが50上抜けてMACDが0以下でGCすると上昇トレンドが数ヶ月続く傾向だと見ると、ここから上昇トレンドに期待できる気もします。

為替影響
チャートとは別の話ですが、CPI通過で円高方向なので。SUMCOは10-12月期の想定為替レートを1ドル145円としています。これは11/14(月)から年内の平均が143.6円以上でないと達しないと見積もりましたが、現状138.8円であることを考えると業績は為替影響で多少の下振れがあるかもしれません。

 

東京エレクトロン

日足
・RSI=68.65と70目前
BB+3σを超える場面もありました。通期業績下方修正の翌日にこれほど上昇の勢いが強いと心配になりそうですが、週足も見てみます。

週足
・パラボリック:陽転
・RSI=49.65と50上抜け直前

・MACD : 0以下でGC
MACDの0以下GCは2019年1月のメモリ不況時以来となっています。当時はこのあたりから株価上昇したので、今回も期待できるかもしれません。

月足
・RSI:50上抜け
MACDは月足では長いこと0以下になっていませんが、MACDヒストグラムが短くなり始めており、GCの期待がありそうです。

為替影響
ここは円建決済なので業績への為替影響は軽微と会社資料にありますが、円安は部材調達にネガティブ影響あったとも説明がありました。CPI後は円高進みましたが、部材調達にはポジティブとなりそうです。

 

東京応化

日足
決算内容は無難に通過したと思ったら、翌日は絶好の地合いでも特別売り気配で9:09まで寄らないという展開でした。その後は急速に値を戻して前日比+0.15%で終了、日足は長めの陽線となりましたが…とある証券会社がレーティング格下げした影響とかあるのでしょうか?ということで、ここは日足でみても過熱感は無いように思いますが、週足と月足も見ていきます。

週足
・RSI=48.52と50上抜き直前
レンジ下限あたりで粘って戻してきた感じでしょうか。MACDもGCしそうな様子に見えます。

月足
・RSI:50上抜け
長いこと6,500円〜7,500円あたりで揉んでいるので、下抜けたら勢いよく下がるかと思いきや現状はレンジ下限あたりまで戻しています。ひとまずレンジ上限付近までを期待したいと考えています。

為替影響
ここは業績予想の前提為替レートが1ドル125円と、直近の円高傾向にも十分耐えられそうな気もします。

 

まとめ

急騰したものは目先は巻き戻しが心配でも、長い時間軸で見たら強めの上昇トレンドの初動と解釈できるかも?

とはいえ楽観的に多めに買い持ちホールドだと食らってしまうこともあるでしょうから、利益ラインを割らないなら売りシグナルまで伸ばすもの、柔軟なトレードで利益とるもの、と建玉ごとに決めておくのが無難かなと考えています。

 

今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。

※当ブログでは個別銘柄についての記載がある場合がありますが投資やその他の行動を勧誘、推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。