記載銘柄:東京応化工業 <4186>
東京応化工業は、半導体製品の製作工程のフォトリソグラフィー(回路などのパターンをシリコンウェハ上に転写する)で使われるフォトレジスト(感光材)のシェアが高い銘柄です。
前回記事で半導体部材関連の銘柄として注目していましたが、本日11/11(木)に3Q(7-9月期)決算発表がありましたので決算内容、株価位置などを見ていきます。
3Q決算発表内容
⭕️ 3Q累計経常利益:156.96億円
IFISコンセンサス+2.2%
❌ 通期経常利益:198億円
IFISコンセンサス-3.6%
3Qはコンセンサス以上となりましたが、通期は前回決算時から据え置きでコンセンサスを下回っています。通期予想は個人的には保守的かと思うのですが、それは会社側が想定為替レートを結構な円高水準に設定していることによります。
通期予想は1ドル105円前提
通期業績予想の前提となる想定為替レートは1ドル105円と決算短信に記載されています。現在は1ドル113~114円程度ですので、約8%ほど円高の前提です。
年末まで為替がどのように動くのかわかりませんが、個人的には10-12月のドル円平均が105円まで円高になるというのは考えにくく、会社側はドル円で通期予想にマージンを持たせているように見受けられます。言い換えると、為替レートの分だけ業績上方修正あるのでは?と考えています。
このような保守的な業績予想は市場でネガティブに受け止められそうな気もしますが、実力は通期コンセンサス以上が期待できるかと思っています。
株価位置
前回記事では東京応化工業の他にSUMCO、信越化学に注目していましたが、これら2銘柄は決算発表翌日は値を上げました。東京応化は明日どのような反応になるのか?まずは株価位置を確認しておきます。
日足
25日、75日移動平均線とMACDを示しています。日足ではトレンドが出ているようには見えませんが、より長い時間軸として次に週足を見てみます。
週足
26週、52週移動平均線とMACDを示しています。52週線が上向きで上昇トレンドに見えますが、株価は2021年になってから揉み合いのような感じです。MACDがゴールデンクロスし始めている点も気になります。昨今の半導体需要に乗って、この長い揉み合いを上放れできるのか注目です。
SQ通過で地合い良化?
最近は決算後にとにかく売られる銘柄が目立っていますが、これも地合いによるのでしょうか。日経平均はここのところ下げていましたが、SQ前の水曜日を超えて本日は反発したことですし、明日のSQ通過でしばらく地合い良くなるのなら決算発表後にとにかく売られるという最近の流れも変わって欲しいと思っています。
まとめ
通期は1ドル105円の前提
→上方修正あるかも?
ということで、通期業績予想が据え置きだから売られるというなら個人的には良い押し目かなと思います。
今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。
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