記載銘柄:日本製鉄 <5401>
最近話題の中国大手不動産デベロッパー、恒大(エバーグランデ)が債務不履行になりそうということで相場が荒れました。ここから先はどうなるのか考えてみたいと思います。
恒大は目先の利払いは実施
9/23(木)期日の人民元建て債について利払い実施すると発表ありました。同日期限のドル建て債もありますが、こちらは30日の猶予期間があるとのことで9/23(木)の債務不履行は回避となる見込みです。
とはいえ、まだまだ利払い日が年内にいくつもあります。目先を乗り切ったとしても、中国恒大がこれからも自力で乗り切るのは相当難しい状況だと思います。
詳細は下記のニュースご参照ください
中国、金融危機回避へ一歩: 日本経済新聞 https://t.co/X3lFMiDfhh
— YN-ARK (@merry_oss) 2021年9月22日
でも、そもそも恒大が債務不履行になった場合、世界を巻き込む金融危機になり得るのでしょうか?
中国以外の影響は?
中国恒大の危機が大々的に報道されて、日米株を下げたような形になっていますが中国以外に大きな経済影響があるのでしょうか?
米ドル債の残高だけでも195億ドル(2.1兆円)あるので、大きな損失が発生する懸念がありますが、米ドル債を持つ機関は分散されているので、どこかが破綻するようなことはないと考えます。例えば、9/23(木)利払いの米ドル債は保有が最も多い米国TCWアセットマネジメントでも1.48%です。日本の年金積立管理運用独立行政法人(GPIF)もほとんど影響無さそうです。というのは、3月末時点で株と社債を96億円程度保有していましたが運用金額は全体で186兆円ですので占める割合は軽微です。
9/22(水)のFOMCではパウエル議長も恒大問題について「中国国内の問題でありグローバルへの影響は軽微」ともコメントしていました。
不動産バブルがはじけて、中国の不動産事業者が連鎖的に破綻すると厳しい状況になると思いますが、それは中国政府が支援してくるのではないでしょうか。中国は共同富裕と同じく金融リスク解消を目標にしているので。
恒大ネタでの下げは良い押し目?
恒大の危機をネタに株価は大きく下げました。日本株の9月権利付最終日:9/28(火)間近ということもあり、直近高値警戒されていた銘柄、高配当銘柄を拾うチャンスのように思います。前回記事で書いたように、個人的にはCB発行で下げた直後に恒大ネタで更にダメ押しされた日本製鉄を買ったり、他にも配当高めの銘柄を買ってみました。休日明けや権利日までに株価回復することを見込んでいます。
日本製鉄の日足と週足のチャートです。どちらもMACD、RSIとも買いシグナルありませんが突っ込み売りの安値を拾うという考えです。日足の75日移動平均線、週足の26週移動平均線がサポートできるか注目しています。
日本製鉄(日足)
日本製鉄(週足)
他の月末波乱要因
ただし、以前の記事での「日経平均の今後は?」項目に記したように他にも9月末に注意しておきたいことはあるので権利取らずに一部or全部を手放すことも考えつつ警戒気味で行きたいと思います。
今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。
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