TSMC 4年振りの減収!4年前の株価動向から今後を考えてみる

記載銘柄:TSMC(TSM)、ASML、ラム・リサーチ(LRCX)

TSMCが減収

TSMCが4/10(月)に発表した2023年3月の月次売上ですが、前年同月比-15.4%と2009年5月以来の4年振りの減収となりました。PC売上が減少(2023年1-3月のPC出荷台数:前年同月比 -29%)などの影響がありそうです。といっても1Q(1〜3月)の売上はガイダンスの下限値程度なのでサプライズではないはずです。2022年4Q決算発表で2023年1Qガイダンス発表した後は株価大きく上げていましたけど…?

ただ、2月にはバフェット氏がTSMCの大半を手放すというニュースもあったので、ちょっと厳しい展開がありそうに思います。

 

バフェット氏がTSMCの大半を手放す

TSMCの技術力は他の競合ファウンドリに対して圧倒的だと考えますが、バフェット氏がTSMC株を多めに手放したというのがネガティブニュースとしてあります。買い付けからわずか数ヶ月で地政学リスクを懸念してほとんどを売却とのことです。バフェット氏の影響力によるのでしょうか、売却ニュースが出た2/15(水)以降の株価は軟調となり、現在はSOX構成銘柄で2番目にPERが低い銘柄となりました。TSMCは優良企業とは思いますが、このタイミングでTSMCを買い向かうと「バフェット氏に逆張りだけど勝てるの?」となって機関投資家も買いにくいのかなと想像しています。

 

4年前の株価動向を確認

約4年振りに前年同月比で減収とのことですので、4年前の株価動向をおさらいしてみます。下図はTSMCの2019年の日足です。下段にはRSIを示しています。

2019年1Q決算(2019/4/17)では2Qで回復傾向というガイダンスでした。株価は決算発表直後は上がるも下落基調となり、2019/5/29がボトムとなりました。6月からは上昇基調となりますが、2Q決算(2019/7/18)直後は上げても後に下落、2019/08/05をボトムとして以降は上昇基調でした。

2019年1Q、2Qの決算発表時は、株価位置が高めだった(RSIが高かった)影響もあるかもしれません。今年は4/20(木)に1Q決算発表がありますが、4年前と同じ様になるのでしょうか。

 

TSMC 1Q決算4/20(木)に注目

4/20(木)にTSMCの1Q決算発表があります。1Q売上は既に数字が出ており、USドル換算で$16.7B程度とガイダンス($16.7B〜$17.5B)の下限あたりとわかっていますので、2Qガイダンスとその後の株価動向に注目しています。Yahoo!Financeで見ると、2Q売上予想Avg. = $16.09B と更に減収予想となっています。

4年前は2Qガイダンスが回復傾向でも株価は下げて、6月以降に株価上昇しています。当時とは株価位置が異なりRSI=39.81とやや低めなので、既に織り込み済みなのか気になります。4年前のように、決算で下げる場面があるならチャンスになるかもしれません。

 

ASML、LRCX決算も近い

TSMCの決算前にはASML、LRCX(ラム・リサーチ)の決算発表があります。2023年の前工程製造装置投資額はSEMI予想によると前年比-22%見込みですが、株価は2022年の下落で既に織り込み済みなのでしょうか。1Q、2Q予想はYahoo!Financeによると下記となっています。

ASML:決算 4/19(水) 14:00
※日本時間
・1Q売上予想:$6.92B
・2Q売上予想:$7.08B

LRCX:決算 4/20(木) 5:00
※日本時間
・1Q売上予想:$3.83B
・2Q売上予想:$3.49B

最近はDRAMスポット価格、Flashスポット価格の下落も落ち着いてきた印象があるのですが、メモリ市場についてのコメントにも注目しています。消費者目線だとメモリ商品の購入には良いタイミングかもしれません。SUMSUNGの外付けSSDとか1TBで1万円程度だったり、結構安い印象です。

 

今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。

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