記載銘柄:ソニーグループ <6758>
ソニーグループがGW後、続落しています。この記事ではどの程度の水準まで売り込まれているのかを分析して、今後の値動きを考えてみました。
GW後も続落!
GW前の記事でソニーグループ株価は直近下がるかも?というネガティブ予想を書きましたが、結果的にGW後も続落となりました。 前回記事の概要は下記です。
・今期業績見通しは保守的、下げは一時的で5月末以降は回復か?
・日足チャートを見るとまだ下がありそう
・週足チャートも崩れそう
ここまでの値動きを分析
今週の値動きを振り返ってみます。今週といっても2日しかありませんでしたけど…。日足チャートを見てみます。
ボリンジャーバンド(25日移動平均、±2σ、±3σ)とRSIを示しています。下記をポイントとしてピックアップしました。
(1) ボリンジャーバンド-3σに沿って下落中
(2) RSI=31と、30付近まで下落
(4) 前回決算前(2/3)の水準以下まで下落
(5) ギャップが息切れ気味に見える?
以下では、この5点を詳しく見てみます。
(1) ボリンジャーバンド-3σに沿って下落中
過去記事で懸念していたバンドに沿った下降が発生しており、下降トレンドとして継続する懸念があります。まだまだ継続するのか?以下の他ポイントと合わせて判断していきます。
(2) RSI=31と、30付近まで下落
売られすぎ領域の30以下まで近づいてきました。2020/3/17以降はRSI 30以下になってないので、水準的には結構下の方だと思います。
(3) ローソク足の実体が小さく、出来高減少傾向
5/7(金)のローソク足をみると、実体が小さくなってきています。また、出来高は減少傾向にあります。値が下がっても投げ売ってくる人達が減ってきて、新たに買いを入れている人達がそれなりにいそうです。出来高と価格、ローソク足の分析は下記書籍が参考になります。
(4) 前回決算前(2/3)の水準以下まで下落
前回の決算日(2/3)以降に買った人達は皆マイナスになるところまで値が下がりました。3/9(火)には前回決算後のギャップを一度埋めていますが、ここで投げなかった人たちが今回は投げているとすると下落圧力が緩和されているかもしれません。
(5) ギャップが息切れ気味に見える?
「マーケットのテクニカル分析」では、下記のように3種類のギャップ:ブレイクアウェーギャップ、ランナウェーギャップ、エグゾースチョンギャップを説明しています。酒田五法の「三空叩き込みに買い向かえ」と同じような感じです。
・天井圏や底値圏からの離脱時のギャップ:ブレイクアウェーギャップ
・トレンドの中ほどで発生するギャップ:ランナウェーギャップ
・トレンドの終盤に発生するギャップ:エグゾースチョンギャップ
また、トレンド転換点(シグナルやブレイクアウト)とランナウェーギャップのおよそ2倍がトレンド継続の目安になるとあります。詳細は下記ご参照ください。
ここでギャップを見てみると下記となります。またトレンド継続の目安も描いてみました。既にトレンドの目安を超えていますけど、そこは「目安」ということで。テクニカル分析に「必ず」はありませんので、「そうなりやすい」という感覚で参考にしてみようと思っています。
以上より、結構な売られ過ぎ水準にあると考えます。
外部環境
雇用統計が予想以下で株高!
5/7(金) 21:30発表の米国雇用統計では、雇用者数が予想値よりも大幅に少なく失業率も予想より高くなりました。これにより金融緩和修正の懸念が後退して米国株は上昇しています。
・雇用者数(非農業):+26.6万人 (予想:+97.8万人)
・失業率:6.1% (予想:5.8%)
失業保険がかなり手厚いので、働かない方が良いと考えて失業率が高いという見方があります。なお、失業保険の上乗せは9月6日まであるそうです。政府が失業保険だして失業率が下がらず、金融緩和継続で株高…と考えると、そうそう長く続く株高ではないように思えて警戒しておきたいところです。とはいえ、短期的には株高傾向になるでしょうから、週明けの東京市場も上がりそうです。
日本のハイテク・グロース株も買われる?
会社四季報プロ500によると、ソニーグループは外国人持株比率が57.6%と高いです。NASDAQが上昇しましたが、同様に外国人が買ってきて週明けは上がるかも知れません。米国ADRでのソニーグループ株価は円換算で 10,537円でした。東証1部比+0.64%と微妙な感じですが、週明けの値動きに注目したいと思います。
まとめ
・既に結構な売られ過ぎ水準にありそう
・米国株の影響で週明けは上がりそう
個人的にはここから売りで取るよりも、買い目線でリバウンドを狙っていきたいと思います。私はソニーグループを現物保有しており、RSIが50下抜けした4/30(金)からは手持ち現物のヘッジとして売りポジションを持ちましたが(現物と売りを両方持つ、いわゆる「つなぎ売り」)、ここまで下落するなら現物も数量を減らすなり一旦は売っておいた方が利益が大きかったですね…。なお、雇用統計は大して影響ないだろうとノーマークでしたが、単純に週末ということで売りポジションは決済しています。雇用統計で週明け上がりそう!ってときに売り持ち越ししていたら、PTSで現物を追加で買って手当てするという作戦もありますね。ソニーグループはPTSも活況なので。
今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。
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