半導体、急騰しているけどシリコンサイクル的にはまだ伸びる?

記載銘柄:東京エレクトロン、JSR、SUMCO

 

シリコンサイクル的には…

前回記事にて「AMAT、NVDAと決算後の株価反応がよければSOX指数が上がって、日本の半導体関連株も上がるかも?なんて展開があるかもしれません。」と書きましたが、思った以上にNVDA決算反応が良くてSOX指数も大幅上昇となりました。まさかここまでとは…というレベルで驚きです。こうなると半導体関連の上昇が続くのか?終わるのか?と気になりそうですが、年初の記事にて記載したように今年は半導体関連が伸びる年だと考えており、比較的長めの時間軸という前提ではありますが強気スタンス継続中です。

ynark.hatenablog.com

約4年周期のシリコンサイクル的には2024年くらいまで上昇余地があるのでは?と考えています。トップのグラフは前工程(ウェハプロセス)製造装置の投資額とSOX指数の変化率を年単位で示したものです。これを見ると前回の半導体不況であった2019年は製造装置投資額が減額となった年にSOX指数が前年比+60%程度と大幅上昇しています。つまり、「東京エレクトロンなどの前工程製造装置を手がける銘柄が減収となる年に半導体関連株が上昇した」ことになります。これは今年と良く似ているのではないでしょうか。これについては3月の記事でも記載しています。

ynark.hatenablog.com

 

月足で見ると?

SOX指数を月足で、変化率を視認しやすいように縦軸を対数として表示*してみます。

*たとえば指数が倍になると、縦軸の目盛りが倍になります。100→200の変化も1,000→2,000の変化も縦軸では同じ幅として見えます。

こうして見ると、新たなシリコンサイクルの始まりをイメージできそうです。

ちなみに、東京エレクトロンも同様なチャートとなります。

 

東京エレクトロン

東京エレクトロンの日足を見ると急騰し過ぎのような印象があるかもしれません。25日移動平均線との乖離率が+18.5%以上と高いゾーンではありますが、移動平均線が上向きなので問題にはならないかな?と考えています(移動平均線が株価に近づくので)。ボリンジャーバンドの+2σ〜+3σ付近で上昇継続しないか注目しています。

週足ではRSIが70以上と急騰ぶりが心配になりそうですが、トレンド発生時はRSIなどは高値圏でも問題ないかと考えています。株価一休み的な下落はあるでしょうけど。なお、2021年はRSIが80超えましたが以降も上昇基調となっています。

以下、比較的に上昇が緩やかかな?と思っている半導体関連株を見ていきます。

 

JSR

半導体製造に用いるフォトレジストといえばJSRか東京応化、というフォトレジ業界シェア首位級の銘柄です。JSRは自動車向け化学製品も手掛けており、自動車生産の滞りも受けて2022年から大きめに落ち込んでいました。ここからは自動車生産の回復に期待&半導体ブームにも乗れる?と思って注目しています。日足、週足とも東京エレクトロンなどよりは上昇が緩めかなと見ています。

日足

週足

 

SUMCO

シリコンウェハのメーカーです。決算内容見ると減益というのが気になることもあり株価は上げていなかった分、上昇余地があるかも?と考えています。日足で見るとボリンジャーバンド(25日移動平均)の+3σを超えて過熱気味のように見えますが、週足でみると26週移動平均線が横ばいで長いこと1,700円〜2,100円程度のレンジのように見えます。ここから上値ブレイクして上昇していくのか注目しています。中間配当(6/28権利付き最終日)があるので、そのあたりも意識されてくるかもしれません。

日足

週足

 

各銘柄の繋がりが投資のヒントに

半導体関連銘柄と言っても前工程(ウェハプロセス)、後工程(ダイシング、パッケージング、テスター等)の装置、部材・材料(シリコンウェハ、フォトレジスト、エッチングガス等)など様々です。下記の業界地図は半導体業界のみならず、様々な業界での各銘柄の繋がりが把握できてわかりやすいと思います。

今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。

※当ブログでは個別銘柄についての記載がある場合がありますが投資やその他の行動を勧誘、推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。