4/21(水) 14:00にASMLが2021年1Q決算内容を発表しましたので、内容を見ていきます。
決算結果は上振れ
下記、決算発表内容より抜粋です。
・売上:€43.64億 (会社予想:€39〜41億、アナリスト予想:€40.2億)
・粗利率:53.9% (会社予想:50〜51%)
・2021年売上 通期予想:前年比+30%
1Q実績は会社予想、アナリスト予想に対して上振れです。
CEOのコメントとしては、3ヶ月前と比較して全ての市場セグメントと製品ポートフォリオで需要が大幅に拡大したとのことです。
TSMCの生産状況、設備投資額追加ということからASMLの業績が良いであろうことは予測されていましたが、売上がアナリスト予想に対して+8.5%というのは高評価されるのではないでしょうか。
決算資料によるとテクノロジー別の露光装置の販売台数は下記とのことです。
ASML決算資料のデータより作成
販売台数は前期比でわずかに減っており、装置の売上は€31.98億(20/4Q)→€31.29億(21/1Q)と減少しています。製造装置以外にも露光システムとしてソフトウェア販売もあるので、売上は前期比で伸びたのかと思います。
露光装置の単価はいくら?
ASML決算資料では露光装置の売上比率も記載されていて、EUVの売上比率:36%です。1台あたりいくらか計算すると…
€31.29億 X 0.36 / 7 = €1.61億 → 209億円
高級品ですね〜、さすがEUV露光装置のシェア100%持っているだけあります。
他も計算してみると、こんな感じです。
ArFi :79億円
ArFdry:20億円
KrF:13億円
このように、半導体製造装置はかなり高額なので設備投資には慎重なところが多いと思います。自社で工場を持つ半導体メーカーだと、設備投資に慎重になりすぎて装置導入できたころには需要が減っている、なんてことも…。設備投資も株式投資も同じ投資!タイミングが大切!TSMCはさすが世界最大手ファウンドリといった感じです。
地域別売上
次に、地域別の売上も見てみます。
地域 20/4Q 21/1Q
台湾:39% → 43%
韓国:31% → 44%
中国:12% → 15%
中国向けが15%です。中国向けは米中関係の影響で今後は減るのでしょうか?
中国向けは、EUVでなく単価が比較的安いArF以前のものだと思うので、数が減っても売上影響は少ないのかもしれません。
ASMLや関連銘柄への影響をチェックしたい
日本の関連銘柄は前回記事をご参照ください。なお、ASML決算は東京市場の取引時間中でしたが、関連銘柄は特に影響受けている感じしませんでした。これから影響あるのか、まずは今晩の NYでASMLの株価を見てみましょう。
今回は以上です。読んでいただき、ありがとうございました。
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